今日の読了本『ラブセメタリー』

青梅線レポートの謎を読んだ反動からか読みやすくて1日で読了。表紙が好みで購入。群像劇で話が進んでいくので読みごたえは短編集と似ている。体力がないと文字を読むのに疲れる。活字を追うことでそれもまた体力づくりになるとか。積読本ばかりなのは自分が怠惰なせいだと思っていたが呼吸器が弱い=体力がない、関係ないと思っていた分野までたくさん色んなことを知ると思わぬところで繋がったり。腑に落ちることも多くてひとつの世界だけに生きることのなんと愚かなこと。自分で自分の首を絞める。視野を狭めてしまう。読書を通じてそういったことも考えたり学んだり。体力はなくても活字は嫌いではないのでとても幸いな趣味を持った。物心ついたときから好きだ。読書が趣味だと言うと頭良さそうと答える人がいるが勉強ができないんだろうなと頭の中で思う。学校での勉強は教科書の音読やノートの書き写しなどなので活字が苦だと影響しそうだ。

 

本の感想を描こうと思ったのに全然関係ない話! 本はとても面白かった。小児性愛者の話。久瀬がとても嫌いだと思ったが絶対に知られてはならないと隠していることを知った上で近付いて、仲を深めようとするのはああ怒っても仕方ないか、と考える。小児性愛者ではないので当事者の気持ちなどどっちみち分からないが、大多数の人間がネガティブに感じること、自分にとってハンデになるものでも、わりと自分から話してしまう方だ。それでも本当に長い間泣いたり後悔してきたことはもう何度洗っても落ちない服の染みのようにこびりついてしまって、自分の一部となってもう傷ではない。当たり前のものなので話すことが逆になかったりする。でも最近すこしぽつぽつ言ったりしてるかな?

別に何食わぬ顔でもそれぞれが地獄を持っている。私が普通の人生を歩んでいると思っていた人はみんなそれぞれに事情があった。レールに乗った人生を歩んでいる人は一人もいなかった。自分以外が普通だと思うのをやめた。

こんなことめったに思わないが、とても続きが読みたくなる話だった。その後はみんなどうなったんだろう? 明確にバッドエンドとかハッピーエンドとかそんなのではないのでもう出ない続編に心を痛め頭の中でエンディングを補充する。栞は集英社文庫でした。